ここで、しびれを生ずる主な疾患について列挙してみます。
1)変形性脊椎性
加齢に伴う脊椎(背骨)の変形によりその中を通る脊髄、神経に障害を生じる。40歳以上の男性に多い。症状は四肢のしびれ、痛み、脱力による歩行困難、排尿排便障害である。著しい脱力、歩行障害や排尿障害を伴う場合は治療に手術が必要なことが多い。
2)椎間板ヘルニア
背骨を構成する骨と骨の間の軟骨を椎間板といい、それが突き出すこと(英語でヘルニアという)を椎間板ヘルニアという。突き出す方向には脊髄、神経があることが多く、そのために四肢のしびれ、疫痛、歩行困難、排尿排便障害をきたす。年齢的には20〜40歳台に多く、症状の進行は急である。同じく、重症であれば手術が必要なことが多い。
3)手根管症候群
手首の手掌側に親指から中指にいく神経(正中神経といいます)の通り道があり、それが障害を受けると親指から中指にかけてしびれを、重症になると指が動きにくく、力が入らなくなる。中年の女性に多い。放置すると完全に回復することが難しいため、手術が必要になることが多い。
4)肘部管症候群
肘の内側に、小指や薬指にいく神経(尺骨神経)の通り道があり、そこで神経が障害されると小指にしびれを生ずる。治療は手根管症候群と同じで、手術が必要になることが多い。
5)骨折、脱臼、切創(切り傷)に伴うしびれ
受傷した部位で骨、血管のそばにある神経が障害されてしびれを生ずることかある。受傷直後では症状を呈することがなくても、後で障害を残す場合かあり、予防のためにもできるだけ早期に整形外科を受診することが望ましい。
以上、主な疾患とその要点について述べましたが実際手術に至るのは少数で、ほとんどは投薬、リハビリ等で軽快をはかることが多いです。しかし、手遅れになると重篤な後遺症を残すものがあり、気になるようでしたら是非、受診をお勧めします。 |