病院で働く看護師の業務内容は所属部署によって異なります

大きな病院は診療科目も豊富

2010年現在、国内で働いている看護師(准看護師を含む)の総数は約138万人で、このうち看護師は99万人と報告されています。看護師の職場として圧倒的に多いのは病院で、約71人万人、割合で見ると全体の約72%、次いで多い診療所を加えると約87%に上ります。

この数値は年々わずかながら低下しており、逆に訪問看護ステーション、介護老人保健施設、治験関連の民間企業などで働く割合は増加傾向にあります。このことから看護師が必要とされる場所が徐々に多様化していることが分かります。

全国には約8700の病院があり、病床数は病院の要件を満たす最低数20床のところもあれば、1000床を超えるマンモス(死後)病院まで実にさまざまです。病院は、その機能や設備によって、高度先進医療を行う「特定機能病院」、地域の中核となる「注意期医療支援病院」などに分けられます。

病院には複数の診療科目があるため、所属する部署によって看護師の仕事には大きな差があります。代表的な仕事場には以下の4つが挙げられますので、具体的にどういった仕事をするのかを簡単ではありますが紹介したいと思います。

まずは「外来」です。病気や怪我で始めて病院に来た人、治療で定期的に通院している人、健診を受ける人など病院には毎日多くの人がやってきます。具合が芳しくない人もいれば、大きな病院だと立ち往生する人もいます。その人たちを迎え、待合室の様子に気を配り、適切な対応を行うのが外来の看護師です。

外来で働く看護師は、診療の際には患者さんの介助を行い、注射などの医療処置をこなし、療養上に必要な注意点や医師が処方する薬の説明などを行います。また、外来には重症の患者さんが搬送されてくることもありますので、どのような状況に置かれても沈着冷静に判断し、対応する能力が求められます。

続いては「病棟」です。病棟は看護師がチームを組んで、2交代あるいは3交代の24時間体制で、入院患者さんの看護にあたります。仕事内容は、病状の観察や医療処置、日常生活の世話や手助け、医師や薬剤師などの医療職との連絡や調整、看護記録、申し送りなどで、患者さんが早く回復できるようにサポートを行います。

所属する診療科や担当する患者さんの状態によって求められる看護の内容は変わります。例えば慢性の疾患で入院期間が長い傾向にある内科病棟では、病気の改善や治癒のために、生活習慣の改善を促したり、退院後も再入院せずに済むように健康状態を維持するように指導することも看護師の仕事です。小児科病棟では、育ち盛りの子供ですから病気や怪我のケアだけでなく、発育と遊びが可能な限り補償される環境づくりをこころがけます。

3つ目は「手術室(オペ室)」です。病院には手術室を専門に担当する看護師もいます。手術を受ける患者さんのケアとともに、手術に携わる一員として召すなどを医師に渡す直接的な介助と、手術室の器機の準備を行う間接的な介助を行います。

一つ間違うと生命に危険が及びかねない手術を担当するため、器機や道具類の正確な取り扱いは勿論、緊急事態にも冷静に対応できる判断力が必要です。また、手術前には担当する患者さんを訪ねて質問に答え、不安感を払拭してあげることも大切な仕事です。

最後は「ICU」です。手術後も生命に危険がある患者さん、救急治療で処置が一段落した重症の患者さんを集中的に治療するのがICU(集中治療室)です。24時間体制で状態を観察し、急な容態の変化に対応できる準備が求められるため、常に緊張を強いられる部署といえます。